顎関節症はマウスピースで治る人と治らない人の違いとは?


著者:
 川上 健史郎
所持資格:

中学時代にヘルニアを克服し競技復帰したことをきっかけに治療家を志す。柔道整復師・コアコンディショニングトレーナー・自律神経整体・介護予防訓練士の資格を取得し、某Jリーグのユースや整形外科での治療、学生競技のトレーナー、高齢者に向けた体操教室の講師活動をしながら日々治療にあたり、今に至る。

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顎が痛くてしゃべるのも、食事をするのも辛い…。病院で診てもらった結果、「顎関節症ですね」。

そう診断を受け、「マウスピースを作成しましょう、それをつけて経過をみてください」。それからマウスピースを作成してもらい、毎晩つけてすっかり治る人と頑張っているけどなかなか改善しない人がいます。治ればもちろん「あ~良かった!」で良いのですが、改善しない状況になると、「このままずっと顎が痛いまま生活しないといけないのかな…」「手術とか痛い治療をしないといけないのかな…」といった不安に襲われて当然だと思います。

顎関節症という診断を受けた方のほとんどが、マウスピースの治療を行います。もちろんそれで良くなればいいのですが、良くならず10年も経過しているという方も実はたくさんいらっしゃいます。当院に来られる顎関節症の方の約8割がマウスピースで改善しなくて困っている、それに加えて1年~10年以上困っているといった状況。

そのような方たちが改善してしゃべるのも食事もあくびだって、顎を気にせずできるようになっていくのには、理由があります。この記事では「マウスピースを頑張ってしても顎関節症が改善する人としない人がいる理由」について紹介しますので、マウスピースを装着して改善しない人、マウスピースをしようか迷っている人はぜひ参考にしてくださいね。

顎関節症とは?

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顎関節周辺の異常

顎関節症は「顎関節周辺の異常」の総称です。たとえば、硬いものを食べ過ぎてアゴが痛くなった、というような軽度のものも顎関節症であるということができます。また、関節部(つまり骨)だけではなく、アゴの筋肉や靭帯などの異常も含むことができます。

これがどういうことかというと、顎関節症の症状は先ほど述べたような軽症のものから、顎関節が変形してしまうような重度のものまで様々だということです。

「アゴが痛くなった」程度の軽症のものになると日本人の2人に1人の割合で、その経験があると言われています。顎関節症でもこのような軽症のもの、慢性化していないものは、放っておけば自然と治癒してしまうことがほとんどです。

しかし、重度のものになると食事が取れなくなったり、顔が歪んでしまったりすることもあります。また、めまい、肩こり、頭痛といった関連症状が現れ、日常生活に支障をきたすこともあります。

ほとんどの場合、投薬や生活習慣(癖、姿勢、等)の改善で治りますが、重度のものになると手術が必要になる場合もあります。

症状は?

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主な症状は3つ

  1. 顎の部分が痛い(押すと痛い、口の開閉痛、食事の際など)
  2. 口の開閉で音、雑音が鳴る(ボキッ、ジャリッ、ガリッ…など)
  3. 口があけにくい(開口障害、口に食べ物を入れれない)

当院に来られる顎関節症でお困りの方の症状もこの3つを必ず訴えます。程度にもよって変わりますが、1.2.3全てを訴える方もいますし、1.2.だけ、1だけといった方もいます。ほとんどの方は複数症状をもっているんですね。さらに、顎以外の場所に他の症状を必ずといっていいほどお持ちです。

他の症状も併発しやすい

顎の症状以外には…

  • 肩こり、首こり、腰痛
  • 頭痛、めまい、ふらつき、耳鳴り
  • 食欲不振、イライラ、ストレス、自律神経失調症など

といった症状を抱えています。顎の症状があることによっておこる二次的な症状もあれば、もともと顎以外の症状があって二次的に顎の症状を引き起こしている例もあるんですね。

そういう状況があると、当然日常生活に支障がでます。そこで、病院にいくという選択肢がうまれてきますよね?まず、インターネットで調べると「マウスピースが必要」「病院は歯科か口腔外科が専門」といった情報がでてくるのではないでしょうか?その結果、歯科もしくは口腔外科を受診するというのが一般的な流れかと思います。

病院ではほぼ間違いなくマウスピースを作成する

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マウスピースで経過をみる

そこで、歯科もしくは口腔外科で検査をしてもらった結果、「顎関節症ですね、顎の負担を減らすためにマウスピースを作成しましょう。それをつけて経過を見てください。痛み止めのお薬も出しておきますね」。

当院に来られた病院で顎関節症と診断された患者さんは、ほぼ間違いなくこの処置を受けてきたと最初の問診でお話されます。この記事を読まれているということは、あなたもその経緯をたどってこられたのではないでしょうか?また、装着しようかどうか迷っているのではないでしょうか?もしくは装着した結果改善されずに困っているのではないでしょうか?

当然良くなる事だってありますし、それがベストです。でも、1年~10年以上改善せずに悩んでいる方も実際にいます。その場合、「何でマウスピースをまじめにしていても治らないのか?」「他に原因があるのかな?」いった疑問がでてくるのは当然ですよね?マウスピースで治らない原因、それは顎以外に問題がある。ということなんです。

マウスピースで治る人の状態は?

マウスピースを装着して治る確率の高い人は症状が軽度であることがほとんどです。マウスピースは顎関節症患者さんの一般的な治療として浸透していますので、病院ではまずマウスピースを処方されるかすすめられるはずです。そこで、マウスピースをするのを悩む方もいて当院に来られる方もいますし、つけていた結果改善されずに来られる方もいます。

上述した、症状1.顎の部分が痛い。2.口の開閉で音が鳴る。この症状で重度の症状でない場合は改善する確立は高いようですが、3.口が開けにくい。この症状のある方は改善することは難しいように感じます。

当院にマウスピースをしてきたけど改善しなくて来られた方の共通パターンとして、3.口が開けにくい症状が必ずありますし、1.2も複数絡んで症状をもっている。もしくは1だけ、2だけでも重度の人なんですね。

なぜ、マウスピースでは治らないのか?

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顎以外にも原因がある

マウスピースを使うことで、かみ合わせや顎のズレといった状態を補正して負担を減らす。とっても重要なことです。でも、それって実は対処療法なんですね。対処療法というのは、症状のある場所に対して処置を行うということ。たとえそれで顎の痛みが楽になったとしても、その後また症状が出てしまうという可能性が非常に高いんですね。

「たとえ痛みが楽になったとしてもまた出てしまう可能性が高いってどういうこと?」そう思われたかもしれません。

それはどういうことかというと、そもそも顎関節症、かみ合わせや顎のズレといった状態が引きおこった原因を治療していないからです。

特に症状3.口が開けにくい。症状1.2の重度の場合には顎以外にも原因があるはずです。

その場合マウスピースだけでは改善しないパターンがほとんどなので、顎関節症、かみ合わせや顎のズレがどこから起こってしまったのかということを突き止めて処置することに加え、顎の問題を処置していくという2つの方向性から顎関節症を捉えていくことが改善するために大事になるんですね。

その問題点は人により違いますが、多いのが「頚椎(首の骨)のズレ」「頭蓋骨のゆがみ」「骨盤や内臓疲労」の問題だったりしますので、お近くでマウスピース以外の方法で顎関節症に対応してくれる専門家を調べて頼ると良いでしょう。

おわりに

「マウスピースを頑張ってしても顎関節症が改善する人としない人がいる理由」について紹介してきましたが、いかがでしたか?マウスピースで改善する方は、軽度の症状である方がほとんどです。

顎関節症の患者さんをみていると、口を開けにくいといった症状がある方は顎だけに原因がない例が多く、マウスピースだけでは改善しなくて来院されているので、マウスピースをしていて改善されない方やマウスピースをしたほうがいいのか迷っている方の参考になればと思います。

適切な処置をして、一日も早く顎関節症が楽になることを願っています。

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